こんにちは!
2018年2月に刊行されて今話題になっているマーケティング本!
「世界最先端のマーケティング」
を読みました!
非常に革新的な本で、これからのマーケティングはチャネルシフトにより変わるという視点から議論を進めていきます。
この本ではチャネルシフトというワードがたびたび登場しますが、チャネルという言葉を聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか?
チャネルとは顧客とのタッチポイント。すなわちSNS上での広告もそうですし、店舗もそうです。
しかしここでいうチャネルは販売チャネルのことを指しています。
販売チャネルは、ざっくり分けるとオフラインとオンラインに分けることができます。
この販売チャネル(以下チャネル)に業界構造を覆すような変化が起きていると言うのです。
それではどのような変化が起きていると言うのでしょうか!
実際に見ていきましょう!
チャネルシフト
チャネルシフトとは一体なんなのでしょうか?
まずは以下の図を見てみましょう!
この図は、顧客の選択と購入のシーンをオンラインとオフラインに切り分けて書いたものです。
これを元にアマゾンの従来のビジネスモデルを当てはめると、一番左にあるオンライン×オンラインの象限に来ることが分かります。
こちらでは、顧客はオンラインで選択しオンラインで購入する。
一方、従来の小売店は逆にオフライン×オフラインであり、顧客の選択・購入はオフラインで完結していました。
しかしここで一度皆さんの行動を振り返ってみてください。
商品を購入する時、どのような行動をとっているでしょうか?
必ずしもオフラインとオンラインの一方で完結するとは言えないはずです。
小売店でいいなあと思ったものを家に帰ってネットで購入する。
ネットで気になってたものが店頭にあり衝動的に購入する。
現在、顧客の選択と行動は必ずしもオンライン・オフラインのどちらか片方で完結するわけではありません。
このような多様な顧客体験の中、企業が打ち出すチャネルはどのように変化させるべきでしょうか。
例えば、アマゾンはつい最近アマゾンダッシュというボタンを開発しました。
こちら、機能は非常に単純で、アマゾンダッシュを押すと登録された商品がすぐに届くという仕組みです。
毎回毎回購入する日用品などをわざわざアマゾンのサイトを立ち上げることなく、ボタン一つで注文できるのです。
機能は非常に単純ですが、これはオフラインで選択しオンラインで購入する新しいチャネルシフトの典型と言えます。
オンライン購入のゲートを自宅というオフライン空間に登場させた最強のツールです。
今まで選択においてオンラインのシーンだけを囲い込んでいたアマゾンですが、アマゾンダッシュというオフライン選択の機会を提供することでオフライン選択のシーンまでをも囲い込みに来ているのです。
このアマゾンダッシュの登場により、ちょっとティッシュペーパーが足りなくなったから買い足しておこうなどという選択は消滅します。
トイレットペーパーの棚にアマゾンダッシュのボタンを設置しておけばいつでも買い足しが可能なのですから。
顧客行動の一元化
さらにチャネルシフトは顧客行動データの可視化を促進します。
チャネルがオンライン・オフラインの片方で完結していると顧客の行動を一元化することができません。
アマゾンはオンライン行動を全て把握しオンラインのお客様にレコメンドを送ることはできていましたが、オフライン行動までを追跡することはできませんでした。
しかし、そこに登場したのがアマゾンブックスやアマゾンゴーなどのリアル店舗。
アマゾンブックスはアマゾンの膨大なオンラインデータから人気のベストセラーを中心に展示したブックストアで、全ての本がしっかり表紙が見えるように陳列されています。
しかし本には値段が書いてありません。バーコードを読み取りオンライン上で価格や評価を確認するのです。
そして欲しい本があればオンラインで注文しても良いしその場で購入することもできます。
これによりアマゾンは顧客のオンライン・オフラインの行動データを入手することができます。
まとめ
このアマゾンの例は一例ですが、今現在明らかにチャネルシフトは様々な業界で起きています。
実際に本書の中では様々な業界・企業の例を上げ、いかにチャネルシフトの思考が大事かを論理的に説明しています。
従来、チャネルはマーケティング戦略における4Pの1つPlace(販路)と考えられてきましたが、このチャネルそのものが変化することによって戦略自体が変わることになります。
是非1つのチャネルにとらわれることのない思考を心掛けていきましょう!
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