こんにちは!
マーケティングのお話を聞くと、「ドリルと穴」の話だったり、「馬と車」の話だったりがよく出てきますよね!
ドリルを買うお客さんはドリルが欲しいんではなく、穴が欲しいんです。
馬を買う人は、馬が欲しいんではなく、移動手段が欲しいんです。
今日はそんな「ドリルと穴」がタイトルに入っている、マーケティングの入門書として最適な「ドリルを売るには穴を売れ」をご紹介します。
■ドリルを売るには穴を売れ
ストーリーと共にマーケティングが学べるので実感が湧いてイメージしやすいです。
非常に分かりやすく、読みやすくてかつ、本当の意味でのマーケティング感覚が養える良書だと思います。
それではこの本で言っていることを簡単にまとめてみましょう!
Contents
・ベネフィットとインサイト
顧客が心の中で感じている潜在ニーズを満たす価値、それをベネフィットと言います。このベネフィットを届けるモノ・サービスを作ることが必要になります。
この本では出てきませんが、マーケティングにはインサイトという言葉もあります。こちらは先ほど出てきた顧客が心の中で感じている潜在ニーズです。ベネフィットとインサイトが時々混同されるので具体的な例をあげて考えてみましょう!
ある日サラリーマン男性が
「最近食べ過ぎだし、運動もしてないな〜、運動しないとだけど面倒だし時間もないなー」と感じました。これがインサイトです。
そして、ふとコンビニの飲料コーナーに目を向けると、
「飲むだけで脂肪を燃焼してくれる飲み物」というコピーが目につきます。これがこの男性のインサイトを解消するようなベネフィットになります。
そしてこの男性は脂肪の燃焼を助ける”特茶”を買いました。
”特茶”を提供するメーカーは、見事、中年男性のインサイトを捉えベネフィットを提供することでマーケティングに成功したわけです!
ベネフィットとインサイトという言葉はマーケティングで非常に良く出てくる言葉なので覚えておいて損はないと思います。
このベネフィットとインサイトを抑えた上でこの本で言っていることを3つまとめてみましょう!
・機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット
ベネフィットには機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットというものがあります。
たとえば服で考えると、
機能的ベネフィットの例は防寒性・防水性の高いノースフェイスのマウンテンパーカー
情緒的ベネフィットの例は上質な素材を使ったブランド力の高いポールスミスのコート
もちろんノースフェイスを着る人も情緒的ベネフィットを買っているかもしれないし、ポールスミスを着る人は機能的ベネフィットを買っているかもしれませんが、ある程度どちらかのベネフィットに集中した方が良いモノ・サービスが作れるでしょう。
車などはその典型かもしれません。燃費が良くて品質も高いトヨタは機能的ベネフィットを提供していて、それを持っているだけで社会的ステータスが高く見られる外車などは情緒的ベネフィットを提供していると言えるでしょう。
まとめ:提供するベネフィットが機能的なのか情緒的なのか明確にしよう!
・ベネフィットの源は3大欲求
マーケティングでよく出てくるマズローの5大欲求。
人間の欲求をレベルごとに5つに大別したものです。
しかし、この本の中では5つではなく、3つに分けています。個人的にも5つよりも3つの方が分かりやすいなと思いました。
3つとは、生存欲求、社会欲求、自己欲求です。
生存欲求とは、肉体的快楽を充足することで満たされるもの。
社会欲求とは、他人との関係で満たされるもの。
自己欲求とは、自分の中で完結するもの。
この本ではこの3つの欲求はなるべく全て満たした方が良いと言っていますが、基本的には全てを満たそうとするのではなくて、どこか一つの領域に絞った方が良いと思います。
例えば口紅の例で、生存欲求は口紅を紫外線から守る、社会欲求は美しく見られる、自己欲求はなりたい自分になる。と全てを満たしていると書いてありますが、顧客一人一人に目を向けると必ず口紅を購入する源の欲求は1つです。
そしてこの場合、ほとんど社会的欲求である「美しく見られる」に集中しているでしょう。
ちなみに社会的欲求と自己欲求を満たすのは情緒的ベネフィットに多く、生存欲求は機能的ベネフィットに多いでしょう。
まとめ:ベネフィットの源は3つの人間の欲求に分けられ、どれか一つに絞って集中することが大事!
・差別化ポイントは3つ
顧客のどの欲求を満たすかも商品のベネフィットも決まったところで、どのように差別化するかという問題が生じます。
どのような差別化が考えられるでしょうか。
本の中では、基本的に手軽軸、商品軸、密着軸の3つに分けられると言います。
例えば、飲食の例で考えると
手軽軸の代表は、マックや牛丼チェーン、ファミレスなどの格安お手頃チェーン店。
回転率を上げ価格を安くし、他店と差別化します。
商品軸の代表は、高級レストラン。
とにかく、料理の質を上げ、おいしさを追求します。
密着軸の代表は、個人経営のバー。
マスターの人柄や店の雰囲気が大事になります。
個人的には手軽軸や商品軸に比べて、密着軸は差別化しやすいと思います。
密着軸と商品軸は共存できますが、とりあえずはどれかに絞って差別化をはかるべきです。
まとめ:差別化ポイントを見極めて絞れ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
マーケティングを勉強する上で非常に勉強になった本当に良い本なので是非読んでみてください!
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