こんにちは!
なんでいつまで経っても生活に余裕ができないのだろうか...
そう感じながらも社会のラットレースから抜け出せない...
そんな未来は嫌だーーーー!
この記事では学生時代、社会人を目前にして働き方を考えさせられた一冊をご紹介します.
社会人として働き尽くめの方にも,これから社会人になる学生の方にも一度は読んでほしい一冊.
Contents
僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?(木暮太一)
この本は,現代の資本主義経済の中で目先の給料だけ求めて働くことに対する無意味さを説いています.
価値と使用価値の違い
大学で経済学の授業を取っていたので経済の動きや資本主義経済には理解があるつもりでしたが,全く理解できていなかったことを実感させられました.
そもそも資本主義経済で言う「価値」と「使用価値」という概念の区別がついていなかった.(マルクスの“資本論”参照)
「価値」とはその商品が作られるのにかかった労力や費用.
「使用価値」とはその商品が与える便益・利益.
つまり,普段使われる価値という言葉はここでは「使用価値」なのです・
そして感覚的に商品の値段は「使用価値」で決まっていると思いきや実は「価値」をベースに決まっているのです!
■具体例
例えば,おにぎりは米・具・海苔などの食材の原料から加工に使用した機械の費用・そして労働から生じた費用等々を合算した総費用から1個当たり100円というベースの「価値」が生み出され価格設定がなされます.
もちろん人気のおにぎりや不人気のおにぎりもありますからそのベースに多少の「使用価値」がプラスされ120円になったり80円になったりするわけです.
しかし,基本的には人気のおにぎりは具の原材料が高かったり加工が複雑だったりしてそもそもの「価値」がベースアップしているのです.
空気を100万円で買わないかと言われたら絶対にNOというでしょう.
空気は人間にとってなくてはならない存在で「使用価値」は非常に高くつきます.
ただ,どこにでもありふれていて費用ゼロで手に入れられるので「価値」はゼロです.
よって適正価格は「価値」ベースで考えるとゼロなのです.
このようにモノの価格は「使用価値」ではなく「価値」をもとに考えるべきです.
説明が拙くてすいません.詳しくは著書を読んでください.
「使用価値」と「価値」の違いが分かったところで労働力も同じように考えることが出来ます.
労働力は結局は商品なのです.
企業に対して自分の労働力という商品を売っているだけなのです.
そう考えると,企業が労働者に払うべき給料(商品の価格)は何を基準に決めるべきでしょうか.
その労働力を用いたことによる便益・利益ではありません.
その労働力を捻出するためにかかった費用をもとに給料が決まるべきなのです.
この費用というのは何でしょうか.
労働者が労働というエネルギーを捻出するために必要なのは,寝床・食事・衣服・その他です.
これら必要最低限の生活に必要なもの分の費用しか提供されないのです.
つまり,自分がどれだけ成果を出してもそれは
「使用価値」を上げているだけで「価値」をあげていることにはつながらないのです!
働いて成果を出せば昇給して給料は上がるではないかとおっしゃるかもしれません.
しかし,昇給し役職が上がれば上がるほどプレッシャーや裁量が大きくなり労働というエネルギーを捻出するために必要な費用が増えるから「価値」が増え給料が増えているだけなのです.
その観点から行くと目先の仕事の利益だけを求め常に汗水たらして働いても確かに昇給し給料は上がるかもしれませんがそれに伴いコストが増えたうえでの昇給なので生活の満足感や幸福度は変わりません.
いつまでたっても余裕のない生活を続けるわけです.
どうすれば良いのか
ずばり「使用価値」ではなく「価値」を上げることに努力すればよいのです.
「価値」の構造にヒントがあります.
寝床・食事・衣服・その他のうち,その他の部分に注目して下さい.
ここにはいろいろな要素が含まれます.
結婚して家族がいれば家族を養う必要経費なども含まれるでしょう.
しかし,この中で自分の力で動かすことのできるパラメータは一つだけ.
自分がその労働を行うのに必要な能力を得るためにかけた分の労力です.
これも費用であり「価値」として計上されるのです.
例えば医者の給料が高いのは医者が便益・利益を与えているからではありません.
医者になるには物凄い勉強量と学費がかかっているからその対価とし「価値」すなわち給料が支払われるのです.
この観点から考えると,目先のことにとらわれ「使用価値」をあげることに勤しむのではなく,自分の能力を培う方向に勤しむべきです.
これは将来的に自分の労働力としての「価値」をあげることになります.
もちろん「使用価値」を求めた結果「価値」も上がる可能性もあるかもしれません.
ただまずは「価値」を上げることを念頭において仕事をしなくてはこの資本主義経済の呪縛から解放されることなく,給料がいくら上がっても余裕のない生活を強いられることになります.
■具体例その2
営業で考えてみましょう.
Aさんは今月のノルマを達成することだけを求めてひたすら得意先を走り回って時間と労力をかけます.
これは「使用価値」を求めた働き方です.
企業の利益には貢献できますし,一時的にインセンティブももらえて自分はあたかも成長できた気分になるかもしれません.
しかし,次の月はさらに高いノルマが設定され,同じようにひたすら労力と時間をかけて走り回るだけです.
これでは自分の労働力としての「価値」はあがっていません.
他人でも労力と時間をかければ達成できるのですから.
一方Bさんはじっくり戦略をたて顧客のニーズを引き出し,一件あたりの成約率・取引価格を上げることを考えています.
これは「価値」を求めた働き方です.
これでは最初のうちは上手くいかずノルマを達成できないかもしれません.
つまり「使用価値」は低い状況です.
しかし,確実に自分の労働力としての「価値」は上昇しています.
3年後には,いまだに汗水たらして必死にノルマを達成しているAさんと,少しの労力で大口の契約を取り付けてくるBさんの姿があるでしょう.
これは,営業だけでなく全ての職種に言える事だと思います.
まとめ
成果を上げるためや給料をもらうためだけの努力や残業は今すぐやめるべき!
→使用価値をあげることが第一優先になってしまっている
現在行っていることが将来の自分の労働能力の糧になる得るかで仕事をするべき
→価値をあげることが第一優先!
だということですね.
説明足らずや矛盾もあるかもしれませんので詳しくは著書を参考になさってください.
よくよく考えたらこのブログのタイトルの価値という文面は使用価値にすべきですねえ笑
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