P&GからPWC、ヘンケル、ワールドを経て日本マクドナルドのCMOに着任し、見事V字回復を成し遂げた敏腕マーケターの足立光さんの著書
圧倒的な成果を生み出す「劇薬」の仕事術
V字回復と言えば、ふと思い出すのが森岡毅さん。彼はUSJを見事V字回復させたのですが、足立さんと同じくP&G出身なんですよねー。
いやはやP&Gのマーケティング力はスゴイ・・・足立さんの方が4つほど先輩っぽい。
森岡毅さんの本に関しては色々と記事にまとめていますが、一番オススメは「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方」。是非そちらも読んでみてください!
そんな足立さんの仕事術がまとまっている「劇薬の仕事術」。
足立さんのキャリアと共に様々なマーケティング思考や仕事に対する考え方などが学べます。
評判通り非常に読みやすく多くの学びがあったのでこの記事にて簡単にまとめておきたいと思います。
Contents
足立光さんってどんな人?
まずは、足立光さんについて簡単に触れておきましょう!恥ずかしながら、この本を読むまで足立光さんを存じておりませんでした・・・
足立さんは、アメリカ生まれ。日本企業がノリにのっていた時期に外資系メーカーであるP&Gに入るという決断をしました。
今でこそP&Gは世界的にマーケティングに強い会社で学生にも人気がありますが、当時はそれほど知名度もありません。そんな中P&Gを選んだのは先見の明があったのでしょう、とにかく素晴らしい。
そしてP&Gで8年ほどマーケティングの実務を行い、その後戦略コンサルタントに転職。6年ほどコンサルティングファームに在籍した後は、また事業会社に戻ります。
経営が破綻しており赤字を垂れ流していたヘンケルへ。
ヘンケルでは、赤字の黒字化に成功し10年ほど在籍。
ずっと外資畑で働いてきた足立さんは、日本企業で働いてみたいという思いから、日系アパレル企業のワールドへ。
ワールドでは海外事業本部長として、こちらも赤字を黒字化へ導きます。
しかし、日系企業の旧態依然とした文化が合わず2年ほどで退職。こうして、当時世間から罵詈雑言を浴びさせられていたマクドナルドへと移っていくことになります。
日本マクドナルドのCMOとして最悪の状況をなんとか打破し、見事マクドナルドをV字回復。そして新たなステップとして現在はポケモンGOの開発等で有名なナイアンティックへ移っています。
このように様々な業界で様々な立場を経験されてきた足立さんですが、同じ業界はなく、かつ安定したフェーズでのジョインはしていないことは見て取れます。
むしろ安定軌道に乗り始めた時点でその会社を退社しています。
本書の中で何度もおっしゃっているのですが、
業績が悪い会社だからこそ自分の裁量で好きなことができるし、誰も変えられなかったそんな状況を打開することができたら非常に痛快だ
と。
常に挑戦心を忘れず、新たな事にチャレンジし続ける足立さんに脱帽です。
伝説マーケター足立光氏の仕事術・仕事観
これは本書の中で出てくる足立さんの仕事術・仕事観をまとめていきたいと思います。
目的と目標は違うことを知っておく
目的と目標は違うということを常に頭に入れておかないと、あらぬ方向に行ってしまう可能性があります。
目標がいつの間にか目的にすり替わり、目標を達成することだけに猛進し、目的を忘れてしまう。
こうなってしまうと、もう思考停止状態。
目的を考え続けることこそが、ビジネスで正しい道を選択できる基本なのです。
言われてみると当たり前ですが、改めて重要なことだなと感じました。
人は論理ではなく感情で動く
足立さんは非常に頭のキレる方でありながら感情面を大事にしています。
コンサルタントなど頭の良い人にありがちなのは、ロジックを組み立てて理論無双で臨めばなんでも説得できると勘違いしていること。
これは、様々な企業に転身した足立さんだからこそ経験したことだと思うのですが、違う会社からそこそこのポジションで転職してきた人というのは最初はなかなか周りに認められずらい。
そこを論理だけで乗り切ろうとしても周りが付いてこない場合が多いそう。
まだ周りから認められていない状態で周りを動かすためにはまず感情に入り込まないといけない。
それを早い段階で気付いていた足立さんは、多くの人を激しい飲み会をやって距離を縮めていったそうです。
本書の中では、足立さんのなかなかの破天荒ぶりが語られているのでお楽しみに笑
数字で測ることのできない仕事はするな
足立さんがワールドの海外事業本部長に就任した時、当時の事業部メンバーにこう聞いたそうです。
「あなたの数値目標はなんですか?あなたの評価はどんな数字で決まっていますか?」
これに対して、明確に答えられる人はほとんどいなかったと言います。
評価するための明確な数字がないということは、要は達成したいことも、責任もない、ということです。
どんな仕事でも、必ず定量的に測ることの出来る数値目標を持てるはず。とは言うもののこれ意外と難しいんですよね笑
もろ自分の仕事が売上に響く営業の方などは明確に持てますが、バックオフィス業務は難しい。
しかし、数値目標がないと責任は芽生えないし、仕事に対するコミットややりがいも感じられなくなってくる。
そうすると成長できず停滞してしまうことになる。
必ず仕事をする上では数値目標を持ちましょう!
仕事が上手く回りだしたら成長していない証拠
最初は上手く回らず苦痛だった仕事も、ある程度軌道に乗ってくると上手く回るようになります。
しかし、それが落とし穴。
上手く回っているということは、成長していないということ。
確かに上手く回っている状態というのは心地よいのですが、そのコンフォートゾーンを抜け出さないとさらなる成長は見込めません。
足立さんは常に自分を修羅場に置くことを意識していて、社内でもどんどんチャレンジングな仕事を取りに行き、企業が安定軌道に乗ってきたら別の会社に移るというようなことを行ってきました。
自分の仕事は今現在コンフォートゾーンに入っていないか!?と考えさせられました。いやはや。
まとめ
足立さんの「劇薬の仕事術」をまとめてきました。
まだまだこれ以外にも盛りだくさんの仕事術が詰まっているので、気になる方は是非本書を読んでみてください!
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