こんにちは!所長です!
元統計学専攻の理系院生で、現在はデータサイエンス・Webマーケティング系のお仕事をしています。
この記事では、大学院時代の勉強過程をふまえてベイズ統計におけるオススメ本と勉強順序を紹介していきます!
所長
ベイズ統計はつまずきやすい!簡単にまとめていくよ!
Contents
どういう研究していたの?
学部時代はパラメトリックモデルにノンパラメトリック系の機械学習手法組み合わせたら精度良くなるんじゃね?
ってことを色々研究してました!
非常に参考になる先行研究があったので上手くいき、国際学会で評価され、なんと英語論文投稿までこぎつけました。(自慢笑)
大学院に進んでからはタグチ先生が作り上げた
MTシステム
と呼ばれる異常検知や回帰の体系的な手法群をメインに据えてベイズ的アプローチを取り入れられないか、と取り組んできました!
しかし!!
学部時代は全くベイズについて触れることなく甘やかされて育ってきたので、独学でベイズの勉強をすることに苦労しました。笑
それでも様々な書籍を読み漁るにつれてだんだんと分かってきたので、ベイズを勉強する上で非常に有用だった良書を紹介したいと思います!!
是非参考にしてくださいね!ちなみに完全な初学者が読んでいく順に並べました!
この順番に読んでいくことをオススメします!
僕がオススメするベイズ統計の本7選!!
それでは早速、ベイズ統計学のオススメ本を紹介していきます!
完全独習 ベイズ統計学入門(小島寛之)
非常に優しくベイズの概念を教えてくれる良書です。
もうベイズを勉強し尽した人にとっては圧倒的に物足りないと思いますが、まだベイズを勉強したことの無い人にとっては雰囲気を掴む上で有用だと思います。
図・絵などを用いて概念的に教えてくれるので読むのも苦ではありません。ベイズってなんぞや?をまずは理解しましょう。
ベイズの勉強のとっかかりとして非常にオススメできる1冊!
道具としてのベイズ統計学(涌井良幸)
この本はベイズの基礎の基礎から教えてくれます。
他にもベイズの基礎を教えてくれる本はあったのですが...
定性的な説明が多いか定量的な説明が多いかのどっちかに偏っており満足できない内容のものが多い気がします。
この本は定性的な理解をうながした後、簡単な例題をもとに実際に手計算でベイズ更新等を行ってみて、定量的にも理解できるようになってます!!!
ベイズの定理からはじまりMCMCまで触れてるので非常に有用だと感じました!
先ほど紹介した完全独習ベイズ統計学入門は図などを使って丁寧にベイズについて教えてくれているのに対して、こちらの本は数式などもからめつつ非常に簡単な計算で手を動かしながら理解を促してくれます。
完全独習ベイズ統計学入門で雰囲気をつかんだ後に読むことをオススメします! そんなに複雑な高等数学の知識は必要ないので心配いりません。
データ解析のための統計モデリング入門(久保拓弥)
久保 拓弥 岩波書店 2012-05-19
言わずと知れた久保先生の良書。
緑本とも呼ばれて親しまれてますね。
この本の良いところはベイズの理解だけにとどまらず、一般化線形モデル・一般化線形混合モデルからなぜベイズの考え方が必要になるかまでストーリーだてて教えてくれることです。
非常に有用な情報が多く、僕はベイズ統計を含めた統計学全般と回帰を勉強する上でのバイブルとしてます。
ただ本書で解析に用いてるツールがwinbugsであり参考にできる文献やサイトが少なく使いづらいという欠点があります。
ベイズを用いた統計モデリングを自由に行いたいという人はStanを使うべきだと思うので次に紹介する、
StanとRでベイズ統計モデリング
で実際にデータを解析してみましょう!
StanとRでベイズ統計モデリング(松浦健太郎)
こちらは割と最近出版された良書です。
ベイズモデリングを行う上で圧倒的に使いやすくオススメなのがStanという言語なのですが、この本はStanを用いた解析が非常に分かりやすく載っています。
MCMCとか行うってなるとRだとやっぱり限界があって、Stanとかwinbagsに頼ることになるのですが・・・
Stanとかwinbagsに絞って解析方法が分かりやすく載っている本ってあんまりないんですよねー・・・
そんな中出版されたこの本!
目から鱗でしたねー!
これ一冊あればStanはある程度使いこなせるようになると思います。
基礎からのベイズ統計学(豊田秀樹)
題名は基礎からのと書いてあるので本当に基礎的なことから教えてくれますが、読み進めるにつれて徐々に難解になっていきます。
ですので、全て読み進める上では初学者向けの本ではありません。
中盤以降のMCMCについての内容が非常に濃く、計算だけでなく理論も知りたい方にはオススメです!
この書籍を執筆した豊田先生は、早稲田大学の心理統計学科の教授で、様々な本を執筆していらっしゃいます。
僕自身豊田研究室の学生さんと交流があるので非常に親しみの湧く本です。
パターン認識と機械学習(C.M. ビショップ)上・下
言わずと知れた名著です。通称PRML。
内容は非常に難解ですが、ベイズ的観点から最近のパターン認識・機械学習について網羅されています。
正直ここまでの5冊をしっかり読んでいてもこの上下巻を読み尽くすのはなかなか時間がかかると思います。
できるのであれば、他の人と一緒に読み解いていくか勉強会などに参加するのが良いと思われます。
というか僕自身もまだここの段階です笑
非常に難解ですが、最近の手法と絡めて体系的にベイズが理解できるので非常にオススメです。
他の本になかなか載っていない内容も多いので、困った時の辞書的役割として持っておくと安心です。
また、つまみ食い的に自分の興味のある分野だけ読むのでも良いでしょう。
いずれにせよ、これを完璧に理解すればもはやベイズに死角なしと言えるでしょう!笑
ベイズ統計の勉強順序はこれだ!
以上7冊の書籍を紹介してきました。これらの本をどのように勉強していくか!
■僕の場合の勉強順序
基礎からのベイズ統計学
↓
完全独習ベイズ統計学入門
↓
道具としてのベイズ統計学
↓
データ解析のための統計モデリング入門
↓
StanとRでベイズ統計モデリング
↓
パターン認識と機械学習上下
の順番で勉強したのですが(もちろんこの間に他の書籍も読んだ)、この順番が最も効率の良い読み方だとは思いません。
僕の場合、研究室の輪読で基礎からのベイズ統計学を扱ったのがベイズとの最初の出会いでした。
しかし、このベイズ統計学は深い理解を求める内容まで扱っており、ベイズの入門書としては難解に感じます。もちろん良書であることには変わりません。
そこで僕の所感としてオススメの読み方をお伝えします
■オススメの勉強順序
完全独習ベイズ統計学入門
↓
道具としてのベイズ統計学
↓
データ解析のための統計モデリング入門,StanとRでベイズ統計モデリング,基礎からのベイズ統計学
↓
パターン認識と機械学習上下
まあ,基本的には紹介した順に読んでいけば良いだけですが、最初に完全独習ベイズ統計学で全体感や雰囲気を掴み、道具としてのベイズ統計学で計算慣れします。
その後は、特に順番はありませんので自分が読みやすいと思ったものから読むも良し、並行して読み進めていくのも良しです。
ただ、パターン認識と機械学習に関しては最後に読むと良いでしょう。
そしてやっぱりこちら!
いつも参考にさせて頂いてる尾崎さんのブログ!!
途中で詰まったり、実践的な応用方法が知りたい!ってなったら尾崎さんのベイズまわりの記事を参考にしてみて下さい!
非常に参考になります!
すごい偉そうなこと言ってますが、自分もまだまだベイズ初学者なのでもっと勉強しなきゃって思ってます!
みなさんオススメの本あったら教えてくださーい!笑
ちなみに
ベイズに限らず統計関連のオススメ本をジャンル別にまとめた記事をスタビジというサイトのこちらの記事「厳選30冊!統計学を勉強する上でおすすめな本」に
まとめているので良かったら見てみてください!
忙しくて書籍を読む時間のない、そこのあなた!!
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